荒川弘「黄泉のツガイ」最新15話「兄と弟」の感想・レビュー・考察。

今回は「鋼の錬金術師」「銀の匙」などの名作マンガを描いた荒川弘さんの最新作、「黄泉のツガイ」の第15話の感想と考察を書いていきます。
前回第14話の感想・考察はこちらからどうぞ!

第15話は月刊少年ガンガン2023年3月号に掲載されています。
「黄泉のツガイ」第15話のあらすじ
まずは第15話「兄と弟」のあらすじを書いていきます。
デラさんに隠し子疑惑が発生してしまいました。
果たして突然現れた少年の正体とは…?
田寺ケンと田寺ロウエイ

少年の名は「田寺ケン」(13歳)で、田寺ロウエイさんの息子さんということでした。
デラさんとは異母兄弟になります。
(ついでにデラさんの年齢は35歳ことが発覚)
そして「先代(ロウエイさん)がユルの両親に東村から脱出するためのルートを教えた」ことを聞いてしまった一同。
デラさんが一気にまずい立場に立たされましたね。
東村からすると、影森家のスパイとみなされても文句の言えないことしちゃってますからね…。
第14話の考察でも言及しましたが、今回舞台になっていたマヨイガ(土地と家)はデラさんのツガイでないことが明らかに。
正確には、先代のロウエイさんのツガイだということでした。
ここまで全くデラさんのツガイが出てきてませんね。どんなツガイなのか気になります。
先代さんは10年前にデラさんに番小物の仕事を引き継いだきり、行方不明…。
そして15話では、ハナちゃんの新たな一面を見ることができました。
(要チェック!!)
やっぱり「黄泉のツガイ」に出てくる人、みんな逸般人(いっぱんじん)ですね。
影森家襲撃事件の新たな手掛かり…?

影森家の襲撃について、西の壁を調査する三男のジンさん。
一方、次男のアスマさんは「新郷(しんごう)」という男性に会いにホテルに向かいます。
今回初登場の「新郷さん」は、アスマさんの母方の親戚(伯父)のツガイ使いです。

影森家内でも様々な思惑が交差しているようです。
アスマさんが帰った後には、意外な人物が登場。
16話以降では、影森家襲撃の謎について深堀りされるのでしょうか?
第15話までの謎と考察
今回は14話に引き続き、東村と田寺家の関係について考察していきます。
14話の考察の続きになっていますので、先に以下の記事から読んでみてください。
Ad
東村と田寺家の力関係

東村の人物で15話時点で明らかになっているのは「ヤマハおばあ」だけです。
デラさんとの関係性をみるに、ヤマハおばあが東村での幹部・中心人物的なポジションにいることは間違いなさそうですね。
一方、「番小物(つがいこもの)」の田寺家について明らかになっているのは、
- 15話時点では、先代「ロウエイ」、当代「リュウ」(デラさん)、異母兄弟「ケン」の3人
- 「田寺家」は、東村関係者の下働きをするポジション
- ロウエイは離反(?)、リュウは真意不明、ケンはリュウの下へ合流
という感じです。
番小物は田寺家以外にも、ハナちゃんの「段野家」がいます。
「番小物」という役職には、複数の家の人間があたっているようです。
(今後もしかしたら、他の番小物の家の人物が登場するかもしれません)
影森家も昔は東村関係者でしたが、東村の方針から離反し、現在は対立状況にあります。
なかなか複雑になってきましたね。時代劇のようです。
東村の因習の謎

15話までの情報を見ると、東村が400年間外からの干渉を受けずに前時代的な暮らしをし続けたのは、「双子」もしくは「左右様」をどうにかする目的があったのではないかと考えています。
左右様が東村に封じられていた?ことからして、
東村で「解と封の双子」が生まれ、力を得た時に、
すぐに左右様でコントロールできるようにしておく
ために東村が創られ、封鎖されていたと推測しています。
こうしておけば、強力な力を持った双子を、東村関係者がコントロールしやすいですね。
左右様がユルのツガイになったことは、東村関係者にとっては予定外だったのか、計画通りなのかが明らかになっていません。
東村の運営方針をみれば、ユルが左右様の主になっているのは「予定外」なのではないかと思っています。
しかし、ユルが封印を解いたきっかけはデラさんが与えていることを考えると…。
うーん。迷いますね。
デラさんが
- 東村側の人間なのか
- 東村の思想とは離反する立場の人間なのか
- デラさん独自の目的があるのか
によって第1話の印象が変わってきます。

今後のデラさんの動向にも注目しておいた方が良さそうですね。
第16話に続きます。

このブログでは、ストーリーや世界観が面白い漫画やゲームの考察をしています。
