「鬼滅の刃」柱稽古編ワールドツアー映画・アニメ感想&ネタバレ考察
漫画「鬼滅の刃」を原作としたワールドツアー映画「鬼滅の刃 絆の軌跡、そして柱稽古へ」が公開されました。
この記事では、
- ワールドツアー映画の感想(後日追加予定)
- 柱稽古編アニメ感想(後日追加予定)
- 柱稽古編にまつわる漫画のネタバレ考察
を書いていきます。
ワールドツアー映画「鬼滅の刃 絆の軌跡、そして柱稽古へ」とは?
「鬼滅の刃」の基本情報
少年ジャンプで連載されていた漫画「鬼滅の刃」を原作とした、ufotable制作のアニメ映画です。
原作の緻密で熱いストーリと、美麗な映像、各キャラクターの魅力もあり、世界中で親しまれるほどの大ヒットを記録しています。
2023年初春の刀鍛冶編公開前にもワールドツアーを開催し、2024年も規模をさらに拡大して、世界中で映画を公開しました。
世界中で親しまれている鬼滅の刃は、やや残酷なシーン(15才以上向け程度)もありますが、少年漫画らしい熱いバトルも盛りだくさんです。
第1巻で世界観をしっかりつかむことができますので、まだ鬼滅の刃を知らない人は、ぜひ1巻を読んでみてくださいね!
鬼滅の刃1巻
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「柱稽古編」のストーリーは?
前編「刀鍛冶の里編」では、破損してしまった刀を新調するために、刀鍛冶の里を訪れた主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)と妹の禰豆子(ねずこ)が、襲撃された里を守るため、柱たちと共に上弦の鬼と死闘を繰り広げました。
- 無限列車編
- 遊郭編
と大きく違うのは、炭治郎が成長し、仲間を引っ張っていく立場に成長しつつあるところです。
同期の不死川玄弥(しなずがわげんや)と協力したり、柱の時透無一郎(ときとうむいちろう)や甘露寺蜜璃(かんろじみつり)に頼るだけでなく、後ろから支える立場になっています。
さらに、物語終盤では、鬼殺隊と鬼のこれまでの関係性を大きく揺るがす事件が発生することで、柱稽古編が開始されることになります。
柱稽古編では、ほぼ毎夜人々を襲っていた鬼たちは、「事件」をきっかけに襲撃をピタリをやめています。
嵐の前の静けさであるこの期間をムダにしないために、これまで十分に鍛錬をつけられていなかった下級隊士を対象に、柱たちは強化訓練に取り組むことになります。
7人の現役の柱に、引退した元・音柱宇髄天元(うずいてんげん)を加えた8人で柱稽古をすることになるのですが、どうやら参加しない柱の人も何人かいるようで…?
それぞれの柱の魅力や、戦闘とはまた違った、鬼殺隊の貴重な日常回とも呼べる柱稽古編です!
- 怪我から復帰した炭治郎の成長
(一般隊士たちとの違いが見れる!) - 各柱たちとの交流
(みんなと仲良しになれるかな?) - 久しぶりに集合したかまぼこ隊
- 日常の中に、ひそかに走る緊張感
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柱稽古編ワールドツアー映画の感想・考察
ここでは、筆者のはねが「鬼滅の刃 絆の軌跡、そして柱稽古へ」映画と舞台挨拶(2日目)に行った感想を書いていきます。
ネタバレを含みますので、未試聴の方はご注意ください。
映画と舞台挨拶感想(ここをクリック)
ストーリーのテンポがやや悪い
はじめに、マイナスの意味で気になったことを書いておきます。
刀鍛冶の里のラストで、禰豆子が消滅の危機にあるシーンは、テレビで見てもアニメで見ても「くどい演出だな~」という感想が抜けませんでした。
11話を丸っと持ってくるよりも、無一郎くんと蜜璃ちゃんのバトルシーンを最初に持ってきた方が、映画として見ごたえがあったのではないかと思っています。
柱稽古編1話冒頭のアニオリシーン
柱稽古編は少年漫画をアニメ化するにあたって、とくに難しいところだと思っています。
「次の過酷な戦いまでの箸休め」な編でもありますし、伏線もしっかり張っておかなければいけません。
緊張感のあるバトルが無い以上、アニメとしてはどうしても悠長な展開が続いてしまう中で、冒頭の不死川実弥と伊黒小芭内の共闘シーンをアニオリで描いたのは、かなりいいアレンジだと個人的に感じました。
下級隊士2人と柱2人の合同任務は、
- 下級隊士が鬼の根城を捜索→鬼も被害者も発見できず
- また一人行方不明者が出てしまう中で、風柱・蛇柱と共に任務にあたる
- 城の中で多数の鬼と交戦後、下級隊士は退却命令を出されてしまう
- 鬼の大群をさばきつつ、人質の女性を解放する
- 鬼のリーダー格は無限城に取り逃がしてしまう。
- 一連の鬼の行動に、風柱・蛇柱は違和感を感じつつ、柱合会議へ向かう
というストーリーでした。
このとき、下級隊士2人に向かって、
「お前らごときに何も期待しちゃいねェよ」
と風柱の不死川さんが言っていたのが印象的でしたね。
鬼を1,2体切れる程度の実力はある隊士たちですが、大群の前には柱にかばわれるシーンが多かったです。
確かに、あの実力では城の奥に連れて行くのは不安があります。
厳しい現実ですが、足手まといにしかならない下級隊士2人組でした…。
一方、後の柱合会議では、「失礼する」と中座しようとした冨岡さんに対し、2人の柱はかなり強く咎め、引き留めようとしています。
先の下級隊士たちとは違い、冨岡さんに対しては(不満はありつつも)実力をとても高く評価しているのがよく分かるシーンになりました。
そういった隠れた心情を見せる意味でも、冒頭のアニオリシーンは良い役割を果たしていました。
柱稽古編は2話以降に期待
もともと今回の映画は、春に放映される柱稽古編の1話をいち早く見る目的で鑑賞していました。
そのため、「映画に対する満足度」としては60点程度になるのですが、鬼滅の刃ファンなら1度は見に行く価値があると思います。
他の方の感想では、ちらほらストーリーのテンポが悪いという感想が見られます。
確かに、映画としてはあまり迫力のあるシーンは少ないというのが個人的な感想です。
2023年映画の遊郭編のラストバトルがド派手て見ごたえのあるものだった分、期待値を上げて見に行った人が多いと思います。
今回の映画は目を見張るようなバトルシーンは少ないですが、嵐の前の静けさとも呼べる、静かなストーリー展開や、各登場人物のセリフの裏に隠された心情を考えながら鑑賞すると楽しめるのではないかと考えています。
柱稽古編の見せ場は、2話以降になると思っています。
- 「柱稽古編」のみと見せかけて、そのまま無限城編の一部ストーリーも展開されていくのか?
- 無限城編のアニメはいつ頃放映されることになるのか?
こういったところも気になりますので、引き続き鬼滅の刃の情報チェックもしていきます。
舞台挨拶(2日目)感想
映画の後の舞台挨拶も見ることができました!
柱役を務める8人の声優さんの舞台挨拶の感想です。
- 冨岡義勇…櫻井孝宏
- 宇髄天元…小西克幸
- 時透無一郎…河西健吾
- 胡蝶しのぶ…早見沙織
- 甘露寺蜜璃…花澤香菜
- 伊黒小芭内…鈴村健一
- 不死川実弥…関 智一
- 悲鳴嶼行冥…杉田智和
以下箇条書きになりますが、舞台挨拶の見どころを書いていきます。
後日何かのDVD&ブルーレイの特典になる(らしい)という情報もありますので、舞台挨拶映像が気になる人は、公式情報をチェックしておきましょう。
舞台挨拶の感想
※内容は要約なので、実際のコメントとは異なります。
- キャスト登壇前のOP案内は、煉獄杏寿郎役の日野聡さん!
嬉しいサプライズ! - お館様の鎹烏役は速水 奨さん!
最後のシーンを重く絞めていただきました! - 関さんと鈴村さんは、「やっと鬼滅の刃に出てるという実感が持てて、とても嬉しい」とのこと。
アニオリシーンもやっと映像で見れてよかったそうです。 - 杉田さんもこれからのひめじまさんのセリフや活躍に注目して欲しい層です。
ひめじまさんの日輪刀も浮き輪にして販売して欲しいとのこと(笑)。 - 河西さんは、柱合会議のシーンは「後ろで(柱キャストの)みんなが見守ってくれている」安心感を持ちながら収録したとのこと。
「バトンを次に渡せてよかった」 - 花澤さんは、一人だけテンションが他と違う蜜璃は、「どんなときでも彼女らしさが出る人」として演じている。
良い意味での存在感があるのが蜜璃の魅力。
(個人的にももう一度見たい、蜜璃ちゃんの例のシーン) - 櫻井さんは、立志編第1話の絶望的な展開から炭治郎と禰豆子を見守ってきたうえで刀鍛冶ラストの禰豆子のシーンを見ると、見てる方も心から「良かったねぇ」という気持ちになったそうです。
- 早見さんは、カナヲとのやりとり(アニオリ)、のちの柱合会議では、静かな中の緊張感を感じながら演じられたそうです。
- 小西さんは、2023年の映画のワールドツアーで海外に行った際に「テンゲン!テンゲン!」と物凄いコールを受けながら歓迎されたのが印象的だったそう。
「すごくたくさんパワーをもらった!」
今回の柱稽古では、後輩たちに「受け継ぐ」ということを意識して演じられたそうです。 - 豆まきは、祭りの神こと、宇髄さん(小西さん)の掛け声で、柱キャストのみなさんでやっていただきました!
- 花澤さんと櫻井さんのフリにより、河西さんが会場の皆さんに愛を伝えてくださいました(笑)!
海外でもやってくれるそうです(?)
他にも、各キャラクターへの演じ方や思い入れ、柱稽古のストーリーに対するそれぞれの印象などを語っていただきました。
新OP曲である「夢幻」もおどろおどろしく、大変格好いいアニメ楽曲になっています。
これのために2回目以降の鑑賞にも行きたくなりますね!
はやくアニメでみたい!
柱稽古編にまつわる考察
ここから先は、漫画のネタバレを含みます。
アニメ派の人は注意してください。
一般隊士は、柱稽古でどのくらい強くなったの?
A.遊郭編の炭治郎と同じくらいの強さ…かも。
一般隊士がどのくらい強くなったかの指標として、村田さんを見てみましょう。
那田蜘蛛山編では、累(下弦の伍)の手下の鬼に捕まってしまうほど弱かった村田さん。
一方、柱稽古編では最後の稽古である岩柱・悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)の訓練場にたどり着いています。
途中の訓練で合格が下りない隊士が多い中、村田さんは、数少ない悲鳴嶼さんの修行場にたどり着いた隊士の一人となっています。
また、最終決戦では雑魚鬼でも下弦の鬼並みの強さになっていることから、その鬼の攻撃を軽傷で潜り抜けられる程度に成長しています。
村田さんの最終的な強さは、遊郭編の炭治郎と同等くらいではないかと考えています。
まあ、村田さんは冨岡さんと同期で、それなりに戦闘の経験値がある人です。
才能も経験も足りていない一般隊士は、無限列車編の炭治郎と同等くらいだと見積もっています。
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悲鳴嶼さんが炭治郎を2度ほめた理由は?
炭治郎を試すため。
その後、炭治郎の人柄を直接確認して、本当の意味で信頼できるようになった。
最後の柱稽古である、岩柱・悲鳴嶼さんは、刀鍛冶の里で炭治郎が一般人の保護に努めたことをほめています。
しかし、炭治郎は悲鳴嶼さんの言葉を否定し、禰豆子が決断したことを正直に伝えます。
その後、悲鳴嶼さんは自身の過去を打ち明け、本当の意味で炭治郎を信頼し、昔のように憂いなく子供(炭治郎)をほめることができました。
漫画内での描写にある通り、最初の誉め言葉は、実は「炭治郎が正直に里での出来事を話すかどうか?」を試していた可能性が非常に高いですね。
悲鳴嶼さんは、鬼と子供による暗い過去を抱えており、生来の面倒見の良さがありながらも、決して子供を信用することができませんでした。
柱合会議では、煉獄さん同様、鬼の禰豆子だけでなく、炭治郎にも処分を下そうとしています。
この時の悲鳴嶼さんは、炭治郎を全く信用していません。
その後は炭治郎との接点はなくなるのですが、しかし彼が特異な体質の鬼とその兄を気にかけていたであろうことは想像に難くありません。
柱の中でもリーダー格であると自他ともに認められている悲鳴嶼さんは、お館様の次に鬼殺隊全体を見る立場にあたるからです。
実際に炭治郎と接触・共闘をした宇髄さんや時透くん、甘露寺さんに、炭治郎と禰豆子の様子や人柄を聞いていたのでしょう。
刀鍛冶の里で起きた真実を知っていた上で、炭治郎にカマをかけるような発言をしたのは、宇髄さんたちから聞いていた炭治郎像と、自身が直感している炭治郎像の、どちらが正しいのか確かめたかったからではないかと考えています。